メフィスト連載

□第1話
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「貴方‥っ!どこから入ってきたの?!」

そう言うと男はニヤリと笑い手袋をはめた長い指を畳の上に向けた。もちろんその場には何もない。


「アインス!ツヴァイ!ドライ!」

そう言うと出てきたのは大きな鳩時計。

なんだ‥これは‥

ファンシーな大きい鳩時計、
男性はその鳩時計を指差しドヤ顔を見せた。
これがこの不思議な男性との出会いだった。
ただ第一印象から何となく感じていた事‥
この男は危険だ。
人の皮を被った悪魔などと人は表現することがあるがまさにその通り。
笑っているが目の奥は笑っていないし紳士のように、ずっと座ってるのは疲れるでしょう?お座りくださいなど勧めてくるが本当にそう思っているのか‥

そう思ってじとっと見つめているとその男性はくっと笑った。


「あなたの祖母、静香さんとは職場の同僚です。取って食べたりはしませんよ」

そう言いながらもう一度どうぞと勧めてきた。有無を言わさない圧を感じ座った。

「いい子だ」

そう言う男性は畳の上の机に白い手袋をはめている手を組んで置いた。

「さぁ、どこから話しましょうか」


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