短編集

□初恋は多分あの時
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僕は創也が、好き、何だと思う。
堀越を見るときのようなドキドキが、創也を見た時にするようになったから。


*初恋は多分あの時*


創也って言う奴は、猪突猛進の大馬鹿野郎だけど、顔は良いし、頭は良いし、お金持ちだし。

多分最初は憧れだった。
でも時々見せる真面目な目や(その黒い目で何でも見透かされそうで)
それとはまったく逆の子供っぽい顔(きっと創也の家族以外では僕しか知らない)
悪戯っ子みたいな所(時々困るけれど)

それが全部とても僕は好きになった。

二人で冒険して、色んな人とであって、今まで知らなかった一面を見つけまくって、いつの間にか。

認められた事が嬉しくって、誇らしくって、照れ臭くって。

隣にいたい、と思った。
多分その気持ちを確認した時、恋は始まっていた。

でもあの満月の夜。
冒険が始まると同時に実は僕の恋も始まっていたのかもしれない。



(恋は気付かない間に僕を侵食していた)


*END*
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