いちごとあわせた
□甘いキス
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ただ怖いだけかもしれない。
これが愛の印だと思ってしまったから。
愛だと信じてしまったから。
暗くなった廊下。
そこには、あたしたちしかいなかった。
「……アレン」
「何ですか?」
「あたしたちの関係って最悪だよね」
「そうですね」
そう言って微笑む貴方。
この笑顔が合図。
「ん…」
吸い付くようなキス。
滑らかに入ってくる舌。
「ふ…ぁ、んん…!!」
あたしたちの関係はキスだけの関係。
あぁ、なんて汚い関係。
アレンはそう思ってる?
でも、あたしは嬉しい。
あたしのことを思っていなくても、
こんなに甘いキスをくれる。
こんな幸せなことはない。
この時だけは、あたしにだけ優しい。
あたしのことを求めている。
あたしは少なくともそう思ってる。
違ってもいいわ。