花形 小説

□その1
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白い羽根

そんなもの…邪魔でしょう?


-翼-


「はぁーあ、羽根って欲しくねーか?」

最近の黒沢の口癖

"…羽根が欲しい"

「白くって綺麗だしよ…なによりも空飛べんじゃん?」

チョー便利、と後に続ける

「確かに便利だとは思うけど…」

うん、わかるよ?

わかるんだけど…

「絶対邪魔になると思うなぁ」
「なんでだよ…」

俺の発言が気にくわないのか、少しふて腐れ気味な黒沢

「…納得する説明を求めるぞ、天野クン?」

わわっ、求められちゃったよ…

困ったなぁ…

自分の中で内容の整理をする

言いたいことをまとめてみた

上手く伝わるかどうかは不安なんだけど…

「…えっと、まずは背中にあると邪魔だと思うんだ…」
「…それで?」

うっ、なんか視線が痛いかもしれない

「だって…仰向けに寝転んでさ、のんびりとか出来ないと思わない?」
「…広いところで寝れば問題なしだぜ?」

確かに一人だとそれでも良いかも知れないけど…
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