捧げ物‡

□ここから
3ページ/4ページ

足音

足音…

走って…

どんどん近づいてくる


突然チャイムが聞こえました

何故か確信しました

彼だ…、と


扉を開けると

立っていたのはやはり貴方

気付いたら力いっぱい抱きしめていました

「ワリィ…、帰ろうと思ったんだけど…」

私よりも細くて、小さい彼は…私の腕の中で必死に言葉を発していました

「…美堂君、言いたいことがあります」
「何だよ…」

抱きしめる腕に力を込め

「貴方が…好きです」
「…っ?!」
「好きです」

そっと…背中に手をまわされました

「…わかんねぇんだよ…。何でここに…戻って来たのか。…ただ…もしかしたら…」

美堂君は私の胸に顔を埋めて

「テメェに抱きしめてほしかったのかもしれねぇ…!!」

少し…ほんの少しだけ涙声で

「俺…、お前が好きだ…」

告白されました

「はい…」


ここから始めましょう

お互い…ここから

今度は…

きちんとお互いを

想い合えているのですから…

END
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ