捧げ物‡
□温もり
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「ホントに冷てぇ…」
「……だろ?これからもっと寒くなるな…」
そう俺が呟くと
「そしたらまたこうやって温めてやるよ」
と俺の手をさっきより強く握り、ヤツが言った
「もっと寒くなったら…」
「ん?」
俺はヤツに抱き付いた
「美堂?!」
「こうやって温めてくれよ…」
するとヤツは嫌がらずに抱き付き返してくれた
その行為が
堪らなく嬉しかった
「…あぁ」
「ホントだな?」
「約束する」
「…おぅ」
もっと寒くなっても
こうして二人で歩いていきたい
…温もりを感じながら
END