REBORN! 小説

□その1
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でも

俺は、本当は

いつだって貴方の

一番になりたかったんです


-順番-


自分で言うのもなんだけど

昔に比べたらかなり落ち着いた

少しだけ、周りを見る余裕が出来たような気がして

あぁ、大人になるってこういうことなんだろうな…って

でも一つだけ

昔と変わらないことがあった

それは

"十代目への想い"

今も昔もこればっかりは変えることが出来なかった

…今、俺は十代目を待っている

お忙しいのはわかってた

それでも…どうしても伝えなければいけないことがあったから

「ぁ、いた…隼人。どうしたの?突然呼び出したりなんかして」

"隼人"

そう呼ばれると思わず笑みがこぼれる

少し前に十代目に「名前で呼んでください!!」と必死で頼み込んだ

最初は戸惑ってた十代目も…今では普通に名前で呼んでくださる

「…隼人?」
「ぁ、あぁ…すみません、お忙しいのに」

ようやく我にかえる

そうだ、伝えなければ

今日こそは

「良いよ、少し落ち着いたから…」

嘘ばかり

俺に気なんて使わなくても良いのに

「あの、十代目…」
「なに?」

ゆっくりと深呼吸をする

落ち着け

絶対に取り乱したりするんじゃねぇぞ、俺

「貴方が、好きです」
「…っ…隼人?」
「尊敬してます。それは昔から…今も変わりません。その気持ちとは別に…貴方に好意を寄せてます」

よし、言えた

…でも口を開かない十代目

やっぱり迷惑…だったか

それでも俺は言わなければいけなかった

今日、この場所で言わなければいけなかった
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