捧げ物‡
□優しい時間<トキ>
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過ぎてゆく
どんどん…
このまま
ずっとずっと…
この時間<トキ>が続けば
良いのに…
-優しい時間<トキ>-
「久しぶり…だな」
たまたま仕事が休みだったから(毎日休みのようなもんだが…)あまり人気のない公園で何となくベンチに座っていた
「…だな」
すると突然自分の後ろから懐かしい人物の声が聞こえた
「何ヶ月振りだろうな?…親父」
…俺の親父
まぁ、人様には「デル・カイザー」なんて大層な名前で呼ばれていたりする
実の親父だが…俺らは想い合っている
…何でかはわかんねぇけどな
「さぁな…そんなことはどうでも良いのではないのか?…蛮」
「まぁ…それもそうだ」
親父はスッと俺の隣に座った
「今日は仕事はないのか?」
「…嫌味か?毎日休みに等しいっつーの…」
「…そうか」
何ともない普通の会話
普通の会話なのに…
「そっちは…最近どーよ?」
「特に変わりはない」
「そーかよ」
こんなにも嬉しい
ずっと…ずっと…こうしていられたら良いのに…って思う
この親父とじゃなきゃ味わえない…優しい時間をずっと…