捧げ物‡

□飴-candy-
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甘い、甘い飴
貴方はどの飴が…
一番好きですか?

飴-candy-

ある日、お前が言った

「飴は…甘いですよね」

…と

「飴なんかよりも…お前の方がずっと甘い」

そんなことをボソリと口にしてしまった

「なっ…?!何言ってるんですか…」

俺の一言で顔を赤くしたお前…

俺は少し俯き、赤屍に見えないようにニッと笑い

そして、ポケットから飴を1個取り出した

「さて、ここに1個の飴がある」
「…はい?」

飴を袋から開けて

口の中に放り込んだ

「問題だ。この飴は何味でしょう?」
「そんなこと…わかりませんよ」
「ヒント1、…甘い」
「当たり前でしょう?」
「ヒント2、お前よりは甘くない」
「み、…美堂君っ!!」
「最終ヒント…赤い」
「…林檎…ですか?」

思わずニヤリと笑ってしまった

「はずれ」

気付かれないうちに元の表情に戻す

「では…正解は?」
「じゃあ…答え合わせだ」

隣に座っているお前を自分の方に引き寄せ

キスをした

「んっ…」

自分の口にあった飴を、赤屍の口に移す

「甘い…ですよ」
「正解は?」
「苺…ですよね?」
「正解」

もう一度キスをすると…今度は飴を戻された

「お返し致しますよ」

と、笑顔で言われた

その笑顔が愛しくて…

ギュッと抱きしめた
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