捧げ物‡
□想い、思い…
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「来るか?小僧」
そう言いながらヤツは俺に手を差しのべた
何故か知らねぇケド…コイツについていこうと思ったんだ
『想い、思い…』
コイツらの仲間になりたての頃は、何故か俺は邪馬人を避けるようにしていた
「おーい、蛮?」
「…名前、呼ぶな」
名前を呼ぶことを許さず…野生の動物の様に邪馬人を睨んでいた
俺が軽くあしらうと、邪馬人は軽くため息を吐いてから俺に向かって微笑んだ
「飯食うだろ?」
数秒してから頷く
「待ってるから、さっさと来いよ?」
そう言うと邪馬人は卑弥呼のいる台所の方に向かった
自分からついていくコトを決めたのに、何故か心を開けずにいた
理由はわからない
でも卑弥呼のいる前では、まるで昔からずっと一緒だったかのように振る舞った
理由は…わからない