BL部屋

□愛しきわが主
1ページ/5ページ

夜もあけ、明るい日差しが差し込む中奥州にある伊達政宗の城では
もてなされる筈の幸村が何故か布団に寝込んでいる形だった。


「全く自業自得だからね。」


笑顔を向けつつも目が笑っていない佐助に別の意味での寒気がし始める。


「すまぬ、佐助・・・迷惑をかけてしまった。」


「分かってないね、旦那〜俺様が言いたいのは雨の中決闘した事だよ、全くどうして一日くらい待てないわけ?見てみなよ、今日だったらこんなに晴れてるのにさ。」


部屋の中に立ちこむ空気を入れ替えるため障子を開けるとそこには昨日の雨がうそのように晴れ渡っていた。


さて、何故に幸村が寝込んでいるのか、佐助が怒っているのかというと、幸村と佐助は武田信玄から
奥州にいる伊達政宗に対し同盟を結んだ証として、土産の品を持って挨拶に来たのだが最初は普通にしていた政宗と幸村だが元々がライバル関係にあるため久しぶりの手合わせをしようという話になったのだ。


もちろん、佐助と小十郎は止めたのだが主である二人が聞く筈もなく雨の振るなか手合わせという決闘を始めてしまったのだった。


そして、最初に戻るが幸村が見事に風邪を引いて寝込み佐助に看病してもらうという結果になったのである。


そして、朝から佐助の嫌味を嫌というほど聞かされているわけである・・・。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ