Cross of Fate
□第一章.邂逅
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眩しい銀色の光に囲まれた部屋。普通なら目も開けてられないような光量だが、もうそれにも慣れてしまった。
数メートル前方で、ふらつきながらも相手が構え直すのが見て取れる。
それに倣うように、俺も自分の得物を荒い呼吸を続けながら相手に向けて突き出した。
金色(こんじき)の淡い光が、すっと延びる。
互いにその構えのまま、じりじりと距離を詰めていく。
正に一触即発。あちらが動けばこちらも動き、こちらが動けばあちらも動く――。
そんな緊張感の中、何を思ったのか自分でもよく分からない。だが気がつけば、勝手に口が動き、言葉を紡いでいた。
「なぁ、お前……“運命”ってやつ、信じるか?」