忍U

□不可解な気持ち
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10月10日 午前0:00 20秒前。

某宅にて。

すーはーすーはー。

「なーるーとー!!」

叫ぶと同時にドアをどんどん叩く。近所迷惑かなとも思ったけどそんなこと知ったこっちゃない。このアパートにはナルトしか住んでないって言うし、大丈夫でしょ。・・・多分。

「な、なんだってば??!!」

目を白黒させたナルトが転がり出てきた。

床にへたり込むナルトを軽く叩く。

「大丈夫ー?」

「い、いの・・・?」

「そーよ、かっわいいいのちゃんよー。あんた開けんの遅い!」

「だってこんな時間になんだってば?」

「あのねー・・・って文句は後」

時計を見るとちょうど0:00

「?」

きょとんとしているナルトを見てあたしは口角をあげる。こいつ、ほんとこうしてるとお子ちゃまよねー。

「誕生日おめでと!!」
「ぇ・・・」

「え、じゃないわよ。折角祝ってやってんだからもう少し喜びなさいよねー。」
祝い甲斐がない奴、なんて言いながら渡すとナルトは呆然としたままプレゼントを受け取って。

それから。

「ぁ、ありがとう!ってばよ!!」

そうよ、この笑顔が見たかったの。くしゃり、って顔を崩して思いっきり笑うの。

こっちまで嬉しくなっちゃうような、嫌なことがあってもまあいいか、なんて思えるような。
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