球
□恋のーと(未)
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頭がよくて
かっこよくて
テニスがめちゃくちゃ上手い。
性格もまじめで
誰からも信頼されてる。
そんで
「なあに、僕のこと?」
「ちがう、手塚のこと――って、何見てんだよ、不二!!!」
「何度も呼びかけたのに無視してノートに書いてるのが悪いんじゃない。それよりさ・・・」
平然と答える不二をにらみながらノートを隠す。見られた恥ずかしさで(しかも‘誰か`のことまで言ってしまったのだ!)真っ赤になった頬を熱さで自覚する。
「にゃ、にゃんだよ!」
「手塚のことを褒めすぎなんじゃない?」
うわっ、開眼した不二は普段よりもさらに鋭くて苦手なんだよにゃ。
「な、なんかさー人を褒めたくなる事ってあんじゃん!」
だから、と続けようとした俺を不二の手が遮る。
「同じクラスでこんなに完璧な僕がいるのにどうして一組の手塚国光を褒める必要があるのか、を聞いてるんだけど?」