球
□菊丸君の杞憂
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不二はとっても綺麗だから俺なんかが付き合ってていいのかな、って時々不安になる。
「――ってわけなんだよねえ、どう思う?跡部」
「なんで俺様に訊きやがるんだ」
「だって跡部インサイトじゃん・・」
―――それってちょっと違うんじゃなかろうか・・?
突然飛び出されて車で駆けつけてみりゃあ菊丸はのんびりとファミレスでパフェを食べていた。
こいつ・・・っ!この跡部様を携帯で呼びつけておきながらのんきに食ってやがる。
でも食べてる姿がかわいいなんて思ってる俺はもう既に負けている。
まあ、いい。普段はこいつの傍にちょっとでもいようもんなら物凄い目で見てきて、その後必ず災難を呼ぶアイツがいない今、俺様にとって一世一代のチャンスだ。
「んで!!どう思うかって訊いてんの!!」
頬を膨らませて訊ねてくる菊丸。クソ、かわいすぎるぜ。
どう思うかだって?
そりゃ、お前は不二なんかにはもったいねえ!!
「そうだな」
俺の言葉に菊丸はただでさえでかい目を更に見開き次の瞬間涙ぐんだ。
「ぅ〜・・・」