ごちゃまぜ

□種族が違ったっていいじゃない
1ページ/1ページ

ある日、狐のサンジが狩りに出かけました。
サンジは狐なのに寒いのが苦手なので、
まだ暖かい秋の内にたくさん食料を蓄えなくてはいけません。
幸いなことに、保存食の作り方は知っています。幼いころ世話になっていたゼフに教えてもらったのです。

「今日は海の方にでも出かけるか」

海苔や塩辛、しめ鯖などを作る予定です。
サンジは狐なのにとことん人間らしいのでした。

まだ暖かいとはいえ、秋です。
水の中に入るのを少し戸惑いましたが、
サンジは思い切って入っていきました。

狐なのにサンジはとても上手に泳ぐことができます。いつか、海に出たいと思っているので猛練習したのです。

そのためにはもっともっと保存食の作り方を覚えなくてはいけません。
それに、寒さに耐える練習も。

「あ、でも南の海に行けばいいんじゃね?」

俺ってあったまいい〜と上機嫌になりながら海に潜り、魚や海藻をとっていきます。

そんなときでした。

「おい」

と後ろから声をかけられたのは。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ