GIRLS'room

□再会
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「悪ぃけど、今日放課後、集まってくんねぇか」

そう徐に切り出した一護の言葉。真面目な顔に僕らは一瞬硬直した。


ソウル・ソサエティ?とかいうところと何か関係のある話なのかもしれないと思ったからだ。

一護やチャドや朽木さん、石田くんが井上さんを助けに行った時、僕らは浦原さんとかいう謎の商人から話を聞いた。

一護たちが目の前から忽然と姿を消したのを目の当たりにした後でも、死神とかいう話は信じられなかった。どことなく浦原さん自身が胡散げだったし。そんな僕らを浦原さんは責めなかった。

「まぁ、信じられないのも無理はありません。黒崎さんが帰ってきたら説明すると言っていましたし、私からの説明はこれまでってことで」

とりあえず、予備知識だけでもってことっすかね。そう言って笑って僕らを送り出してくれたのだ。それ以来、僕らが何度行ってみてもお店は閉まっていたから、恐らく後は一護にきけということなんだろうと僕たちは結論付けた。そうして一護たちが帰ってくるまで余計な詮索もしないことを決めたのだ。

浦原さんから説明を受けてから三か月後。一護たちは帰ってきた。ボロボロだったにも関わらず、一護は僕たちを見ると安心したように笑った。そうして気を失うように横にいた人物に倒れかかった。

隣にいた小柄な人物は急に一護の全体重を支えることになってふらついたけれど、どうにか耐えていた。一護が誰かに頼るのが珍しいと思ったけれど、彼女ならアリかなって思った。

朽木さん。一護と何かあるだろうことは気付いてたけど、まさか彼女までもが死神だったとはね。啓吾が「もしやあのときの戦争ごっこー?!」とか言っていたから、もしかしたら彼は何か知っていたのかもしれないけど。

朽木さんは一護を支えながら困ったように笑っていた。チャドが手を貸して、布団に運ぶと彼女は僕たちを振り返ってこう言った。

「大変申し訳ないと思う。しかし、説明は一護から聞いてやってほしい」と。その話し方はいつもの朽木さんとは違っていて、僕たちは驚いたっけ。

有沢さんが井上さんを見ると、井上さんも困ったように笑いながら頷いた。

早く知りたいというのも本当だったけれど、それよりも皆が無事に帰ってきたということだけは分かったから、とりあえず僕たちはまた待つことにしたのだ。
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