頂き物

□スレチガイ
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悟浄と戯れに体を重ねるようになってから一年。本気の気持ちに気付いてからは数ヶ月。

唐突に社長に呼び出された三蔵は、社長令嬢との婚姻を申し込まれた。

いったいどういうつもりだったのか。

娘とは何度か社内で会ったことがあり、そのたびに自分に向けられる色を含んだ視線には気付いていたから。

きっと娘を思うあまりの親馬鹿心だったのだろう。婚姻届と同時に三蔵に渡されたのは、悟浄との密会写真だった。



「君がこういうものに屈しない人間だということは、重々承知している。だが―――、彼はどうだろうね?」



少し考えさせてくれ、という言葉は、明くる日には承諾の意へと変えられて社内中の噂になっていた。
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