ささやかなことば

□素っ気ないバレンタイン
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1.坂田銀時


「はい」
「ん?何この小せェ箱…」
「チョコ」
「あ、そう……」

「……………」
「……………」
「……………」

「…え、それだけ?」
「は?他に何かいるの?」
「ちょ、バレンタインならもうちょい甘いシチュエーションとかあるでしょ、なんで渡すだけ、ってもしやチョコも市販とかそういうオチ?!」
「あぁごめん、今回時間なくて」
「…………orz」





2.土方十四郎


「土方さん」
「あ?」
「はい、これ」
「あ?ンだこれ?」
「チョコ」
「は?なん……あぁ今日バレンタインデーか」
「うん」
「……………サンキュー」
「どういたしまして」

「(…なんつーか、いつもと違う?)」





3.近藤勲


「あ、近藤さんお疲れ様です」
「まだ起きてたのか、早く寝なきゃ明日に響くよ」
「心配ありがとうございます。これ渡したくて」
「ん?」
「バレンタインのチョコです」
「…っ!このためにこんな時間まで起きてたのか…!」
「あーはい、まあ」
「嬉しいぞ…!(感涙)」
「あ、市販ですみません」

「……………………あ、うん、ありがとう」
「じゃあお休みなさい」

「………(あの場面で言わなくても…)」





4.沖田総悟


「…何してんでィ店前陣取って?」
「あぁ総悟」
「バレンタインのチョコ選びですかィ?」
「そんなトコ。今回時間的にも金銭的にも厳しくて」
「また全員に配る気だったんか?野郎になんざ板チョコで十分でェ」
「ふーん。……じゃあ…おばちゃーんこの板チョコ一枚」

「一枚でいいんですかィ?」
「うん。はい」
「は?」
「ハッピーバレンタイン」
「……俺に、かィ?」
「野郎なんざ板チョコで十分、でしょ?」
「…………」
「あ、じゃあ私行くから」

「……………」





5.河上万斉


…ピリリピリリ…
「もしもし」
『あ、万斉?』
「どうしたでござるか」
『今日、帰られないよね確か』
「あぁすまぬ」
『いいのいいの!物贈ったから確認しといてね!じゃ!』
「は…?」

次の日。

「つんぽさーん宅配来てますよー」
「(…小さい箱、か…。中身は…?メモもあるな…)」

《ハッピーバレンタイン》
+アルフ●ート(=市販)

「……………」




6.高杉晋助


「………珍しい、帰ってきたんだ」
「帰っちゃあ悪ィのか」
「んな事言ってないよ。あ、今日が何の日か知って帰ってきた?残念だね晋助、色々忙しくて何も用意してないんだ、あぁまた子ちゃんが何か作ってたよそれ貰ったらどう?ってか晋助の為にって言ってたよちゃんと貰いにいってあげてね」
「…………うるせぇ」
「だって言っておかないと、晋助が後から煩いじゃない。って事で」
「……何かあったのか?」
「別に?なんで?」
「お前が投げやりになってる方が珍しいじゃねーか、あ?」
「いやだから色々忙しいの。それだけ。じゃあ私出掛けてくる」
「…………(なんか調子狂う)」



090214


 

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