立海大附属中
□俺へのプレゼント
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―…。
朝からあるプレゼントの山。
時間の経過と共に、増えていく山。
感動も、何もない山。
どんなに「おめでとう」と言われても、物を贈られても、本当に欲しいものは手
に入らない。
「仁王くん―…欲しいものじゃなかった?」
ある女が言った。
クラスメイトだった気がする。
「…何で?」
「なんか、ツマラナそうな顔してるから」
当たり前じゃ。
柳生無しじゃ、生きている実感さえない。
見るものすべて、無地の景色。
「…欲しいもんがある、って言ぅたら、どなぃすると?」
ちょっとした出来心。退屈な日常を、今日ばかりは壊したい。
「プレゼントするょ、当たり前じゃん」