立海大附属中
□キャンディ。
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言われた通り、毎日1つずつ舐めた。
『栗、檸檬、苺、ジンジャエール…実にイロイロな味ですね』
これに意味があるのか、否か。
すでに4日が経過している。
『あと3日…』
『仁王くんの気持ち…ですか』
考えても判らない。
普段の彼は、特に何をするでもなく。
言う言葉と言えばいつもこれ。
『お前さんを抱く』
金曜日の部活後はまさにそれで。
愛の言葉が欲しかった訳じゃないけれど。無性に寂しくなるときもあるわけで。
…一週間がたった。
「…答え合わせをしようかの」
屋上での仁王くんの言葉。
答えが間違っていたらどうするのだろう。
しかし今はそれ以前。何故なら答えが判らないから。
『別れる?呆れる?…もともとそんなに興味もないとか』
ネガティブな発想ばかり。