立海大附属中
□匂い(28ver.)
2ページ/2ページ
「…授業前には起こします」
「ん…、髪を梳いてくれよるとえぇんじゃが」
「……………」
それでもやっぱり、最後には優しい手が俺の髪を梳く。
嬉しなって、髪を梳いとる柳生の右手を俺の口元に。
手の甲に、唇を。
「…お休みんしゃい、比呂」
「…………えぇ」
緊張したように体が堅くなった比呂。
微かに香は石けんの匂い。
幸せのなか、俺は惰眠を貪った。
終。
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ