立海大附属中

□詐欺師の愛し方。
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『…柳生、好きじゃ』

『…仁王クン』

『好いとぉよ、嘘じゃなか』

『…………。』

『柳生』

否定も肯定もせず、紳士と呼ばれた男は固まっちょった。

カルチャーショックとでも言うような。
やっと出た一言は。

『…私は女の子じゃありません。ですから想いを受け止めることは出来ないのです』

冷静な口調。

さっきまで固まっちょった奴の台詞とは思えん。

『俺は別に男が好きな訳じゃなか。柳生比呂士が好きなだけじゃ』

そして。

『俺が男じゃなかなら、お前さん付き合っちょったと、捉えても良かとか?』

わざと困らせ。

『私は………』

『好いとぉよ』

罠にかけた。

お前さんが俺を好きになる暗示を。

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