小説:あなたに、逢いたい…


□【第8章】私の場所
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真那の話はそれからも続いた。
でも、私は真那がその後何を話したのか全く覚えていない。
運がどうとか言うのは好きじゃないけど、この時ばかりは運の悪さを認めざるおえなかった。
それから一週間、私は真那と何を話したか知らない。
でも、篤郎の話には変わりなくて、唯一覚えているのは
『椎名君凄くいい香りするんだよ、風が吹いたときに後ろから凄く香ってくるの』
『待ってよ』って思った。
それは私の場所だって言いたかった。
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