小説:あなたに、逢いたい…


□【第4章】カステラ
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1月1日、年もかわり新年を迎えた私は、早朝から玄関先で篤郎の迎えを待っていた。
冬休み前から約束していた『初詣』だ。
「あんた新年早々オシャレねぇ。
着物は着てかないの?
あんたのことだからてっきり着るものだと思ってた」
「あ、お母さん。おはよう、着物は着ていかないよ」
さすが母親の勘て正確。
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