霰の夢水晶

交差する感情
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少し用事……いや、サボりか?
まぁ、俺はとりあえず……じーさん達に見つからんように部屋を抜けてジェイドの私室に向かった


そしてジェイドの私室の扉を開けた時に驚きのものを見付けたんだよな



「……何だコレは……」



ピオニーは目の前にある物体に向かって叫んだ


大きな木が目の前にある
しかもその木を彩るかのようにたくさんの飾りが付いていた

飾りの中には様々なものがありピオニーは首を傾げた



「わっと……っ、あれ?ピオニー様どうしたんですか?あ、またサボりですか?」



「んっ?冰か……いや、サボりと言うよりもコレは何だ……」



冰がダンボール箱を両手で抱え込むようにして持ってくる

そんな冰がジェイドの執務室に入ろうとした時……危うくピオニーにぶつかりそうになったのだ


ピオニーはこの装飾されたツリーを見て聞いた



「えっ……?何ですかと言われてもクリスマスツリーですけど?」



「クリスマス?ツリー?何でそんな訳の分からんものがジェイドの部屋にあるんだ?」



冰の言葉にピオニーは首を傾げた

どうやら本当に意味が分かっていないようだ

ピオニーはクリスマスについて知らないのだろうか?
少し冰は不安になる



「あ、ピオニー様は軟禁されてたから……それに即位されてからも、そんな暇なんてなかったですよね……」



ピオニーの経緯を思い出して冰は少し沈む
ピオニーは幼少時代ケテルブルクに軟禁されていたし……即位されてからも城でクリスマスをする事なんてない


グランコクマの街に入ればクリスマス雰囲気なのだが、ピオニーは一応皇帝ともあり抜け出せるのは無理


だから、クリスマスについても知らないんだと冰は知った
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