小説

□ハニーなオマエ、ビターチョコなアイツ
2ページ/20ページ

「あーっ、もー違うってば!コレはただのお礼っ!お返しなんだってばっ!!」
プレゼント貰ったから、お返しする。ごく、当たり前の事。何度も何度もーここ、数週間自分に言い続けた事を、心の中で繰り返して。ナルトはクローゼットにかけてあるオフホワイトのロングマフラーを見た。
そして…その贈り主の事を考える。
「なんでオレがここまで悩まなきゃいけねーんだってば」
全部、何もかも。たった一人、自分を悩ましているソイツが、諸悪の根元だってばよ!と、ナルトは憤慨する。が、すぐその気持ちは萎えてしまう。
思えば…去年の、ちょうど『今日』、バレンタインディーに最初の爆弾発言を受けたんだっけ…と、ナルトは記憶を辿る。あの日も…今日みたいに天気の良い日だった―。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ