小説

□片思い
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「…チュ」



…??
今、口に何か…



そっと目を開けると先ほどより近い位置に万事屋の顔があった。

そこで初めてキスされていることに気が付いた。



「!!!!?ななな何、なにし、何してんだテメェ!!!///」



万事屋の体を押しやり、勢いよく口許を押さえた。



「何って、ちゅーしたのw」


「そんなこと、わかってる!!
な、なんで…俺にしてんだよ///」



こいつには言い寄ってくる女が沢山居るはずなのに。
女じゃ物足りねぇってか?



「なんでって…多串くんのこと好きだからしたんですけどw」



さっきの、冗談じゃねぇのか?
え?何?こいつは、俺のこと好きなのか?

頭が混乱してどうしていいかわからない。



「もっとさ、自分の気持ちに素直になった方が良いよ、土方くん♪
ま、俺はいつでも待ってるから。素直になれたら俺んちおいでね?」



そういうと万事屋はスタスタと歩き出した。


あいつの後ろ姿を見ながら、俺は頭の中を整理し始めた。


俺はあいつが好きだ。

あいつも俺の事を好きらしい。

あいつは俺の気持ちを知っていた。



あの野郎、バカにしやがって…
追いかけるしかねぇだろ。


俺は見回り中だということを忘れて万事屋を追いかけた。




終わり


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