小説
□片思い
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「よろ…」
声をかけようと思ったとき。
万事屋の隣に楽しそうに笑っている女を見つけた。
万事屋も、楽しそうだ…
なんだかイライラしてきた。
帰ろう。
くるっと後ろを向いた瞬間、声を掛けられた。
「あれー?多串くんじゃーん♪偶然だねーw」
俺はチラッと万事屋を見たが、再び視線を戻しスタスタと歩き出した。
「狽ソょ、多串くん!?え?無視?ねぇ!!」
なんでいらついてんだ…
俺なんかじゃ、あいつをあんなに
笑わせる事できねぇ。
あいつは"男"だ。
女といて当たり前じゃねぇか。
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