2007・october

《太陽の真逆》

未明。
太陽の真逆を目指す異端者たちは
宴をひらいて
涙と炎のカクテルで渇きに嘆いて歌いだす。
灼熱地獄の骨に愛撫。
宇宙の展開図を描いた画家と
太陽の核を取り出してもて弄んだ小説家が
時計の針を戻して
あの太陽の真逆に駆け落ちしたらしい。
太陽の真逆は地球の鏡。
黒点は許された者だけの覗き穴。
磁気嵐の正体はきっとあの二人の仕業で
今頃たぶん

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

××××。

嗚呼!

メラルル ルリララ
ギレルラメラルル
メラリル リラルル
メラリルル

異常活動のゆらめき。
黄金の肉体を賛美して
摂氏5500度の微熱に君の銀河を憂う。

「あたしはあれから相変わらずで、天から原始を眺めています。」

「君の軸の傾きは、もう元には戻らない。」

嗚呼!!

聴こえるだろうか。
万能の天体から発する狂躁。
それが愛の告白だと知ったのは
46億年も過去のこと。



2007・october
《太陽の真逆》
さいとう みさ

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ