親友争奪戦
□一人寂しくお弁当なう。
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お昼はいつも雫と二人で食べている。
いや、食べて"いた"。と言った方が正しい。
お昼休みーーー
「雫ー。ご飯食べよ。」
「うん!今日はお弁当奈緒の好きなアスパラのベーコン巻き入ってるからあげるね。」
「まじか!やったね。じゃあ私は代わりに雫の好きなたこ焼きをあげよう。」
「よっしゃ!たこ焼きがお弁当に入るとか奈緒ん家最高!早く食べよ!」
と、雫とキャッキャウフフなお昼休みを過ごしていたはずの私は、現在一人ポツンとお弁当を広げている。
それもこれも全てあの後いきなり現れたテニス部のせいだ!
「雫ー。俺等と一緒にお弁当食べよー。」
と無邪気に言った同じクラスの芥川慈郎。
「跡部たちも屋上で待ってるぜ。」
と爽やかに言う同じく同じクラスの宍戸亮。
これに対する雫の答えは勿論。
「嬉しいけど、私奈緒と食べる約そ
くがあるから。と言い終わらない内に、雫は芥川慈郎によって連れ去られてしまった。
最近授業間の休み時間は全てテニス部にとられ、唯一雫と交流できる昼休みまで奪うとは…
許すまじテニス部。
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