親友争奪戦

□マネージャーなう。
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とりあえず、マネージャーって何したらいいの?


「雫ー。マネージャーって何すんの?」

「えっと、主にドリンク作りと洗濯と部室掃除かな!」

「……は?」

なんじゃそりゃ。







「おいおいおいおい跡部!!」

「チッ何だ菊池。」

「てめ、今舌打ちしやがったな!まあいいわ。それよりさ、マネージャーの仕事。あれどうなの?」

「どうって何だ…。」

「だからー。部室掃除ならわかるけど、ドリンク作りと洗濯って?ドリンクくらい家から持って来なさいよ。レギュラー以外はちゃんと持って来てるわ。あと自分の洗濯物だって、家でお母さんやメイドさんに洗ってもらいなよ。わざわざ雫にやらせる内容じゃないよね。」

「ふっこれだから阿呆は困る。雫の作るドリンクだからこそいいんだろ。」


阿呆はお前だこの阿呆部が。


「明日からそれ無しで。合宿とかならまだしも普通の練習に一々ドリンク作る必要無し!マネージャーは記録や救護、データ収集を主にします。」

「勝手に決めんな!」

「榊先生には私の好きなようにやってよしと言われているので。雫はあんた等のお母さんでもメイドでもないし、返させてもらうわ。ってことで雫行くわよ。」

「え、奈緒。ちょ、いいの?」

「いーのいーの。甘やかしたらあいつ等の為になんないでしょ。」







「あの嬢ちゃん、やっぱ只者ちゃうな…。」

「ああ。あの跡部にまったく物怖じしてないぜ。」

「もう雫先輩のドリンク飲めないんでしょうか…。」

「てかあいつ監督とどんな関係なんだよ…。」









「そういえばさ、ここはレギュラーしか使わない部室なんでしょ?他の子たちの部室は?」

「隣の建物だよ。一階が準レギュで、二階が平の子達。」

「本当、どこまでも弱肉強食ね。じゃ、私はそっちを片付けてくるわ。雫はこの香水の臭いをどうにかしといて。」

「ハハ…了解。」








やっぱ200人用だけあって大きいな。豪華さはレギュラー用には断然劣るけど。


コンコン

ガチャ
「失礼しまーす。ってあれ?君たち何してんの?」

誰もいないと思いつつ扉を開いたら、1年と思われる男の子が5人。雑巾や箒を持ってこっちをポカーンと見ていた。三次元なのに可愛いとか思っちゃったよ…。


「あ、あの!僕たち今日の掃除当番で!」

雑巾を握りしめて顔を真っ赤にしながら必死に言ってくる短髪の子。え、何この子。超可愛いですけど。

「せ、先輩は、こんな所にどうしたんですか?」

こちらも同じく箒を握りしめて言ってくる眼鏡の子。この子も可愛いんだけど。テニス部怖い。

「私はここの掃除をしに。けど君たち掃除当番なんだっけ?部活出なくていいの?」

「5人でこの建物全部やんなきゃなので、部活中もやんないと間に合わないんです。」

「練習出れないのは残念ですけど、これも1年の仕事なんで。」

「そっかそっかご苦労様。確かに200人の部室を5人ではキツイね。けどもういいよ。後は私がやっとくから、君たちは練習に行きなさい。」

「え!?」

「先輩今自分で5人じゃキツイって言ったんですよ?先輩1人じゃ余計キツイですよ!」

「ん。大丈夫大丈夫。私こっち担当のマネになったから、このぐらいやるよ。君たちは思う存分ボールを追いかけておいで!あ、まだ素振とT打ちだっけ?」

「………」


んん?何かみんな固まっちゃったんだけど。どうしたよ。


「先輩って…。怖い人なのかと思ってましたけど、本当はいい人なんですね。」

「私の印象そんなのだったの!?私は元からいい人間のつもりよ。雫限定だけど。」

「あ、あの!奈緒先輩って呼んでもいいですか!」

「お、俺も!」

「え、あーまぁいいけど。」

何だこの子等。やっぱり超可愛い。雫には負けるけどいい子だし。後輩とか萌えるわー。


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