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□大好きだよ
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「大好きだよ……侑士」
私の隣で、静かな寝息をたてる侑士に、私はそう囁いた。
こうやって当たり前のように、私達は一緒にいるけど、
もしかしたら…
明日には、お互いの進むべき道へ行ってしまうかもしれない。
一緒にいることが当たり前だと思ってても、いずれは離れてしまうかもしれない。
そう考えるだけで
今にも、胸が張り裂けてしまいそうになるの……
「ずっと一緒にいれればいいのにね」
私は眠る侑士を起こさぬように、声を殺して泣いた。
「……大好きだよ、侑士……」
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