「愁一・・どうかしたのか??」
どこか上の空のように見える愁一に竜一は心配になり声をかける。
すると、愁一はぼぉ〜としながら、歌い始める。
竜一はその状況は、前に一度だけ経験したことがあったので、歌詞を書き写し始めた。
実は、以前にも愁一が行き成り歌い始め、その曲調と歌詞に驚いた。
いつも、歌詞と曲作りに苦労している愁一はそこにはいない。
素晴らしい歌声に竜一は、聞き入って愁一を問いただした。
「今歌った歌、愁一が作詞作曲したのか?」
竜一は驚きながら言った。
愁一は??を浮かべている。
「俺・・歌歌ってた?」
愁一の発言に竜一は更に驚いて、『無意識か・・・』と愁一を見つめていた。
こんなにいい歌が作れるのに・・・。
竜一はこの後悔を二度としないように今現在こうして、書いているのだ。
「よし、書き終わった!」
愁一は竜一が何か書いていたのが気になった。
「何書いてたんだ?竜一??」
「愁一、前自分が覚えてないのに、歌ってただろ?だがら、それを書いてみたんだ。」
「また俺歌ってたんだ、それどうするの??」
「次の愁一達の新曲でどうかな?」
「でも・・瀬口さん、俺の作詞作曲なんてOKしてくれないよ」
愁一はしゅんとなる。
「そんな事ない、俺からも頼んでみるし、それにこの歌凄くいい・・・」
「どんなの?見せて!!」
愁一は無意識に歌っていたので、どんな歌詞かもどんな曲かもわからない。
竜一の手から書き記してある紙を取ろうとしたが、竜一に『歌う時にね』
と耳元で囁かれ、愁一の身体がビクンとはねる。
愁一の顔は真っ赤だ。
「・・・・・・・・・・・・・わかった///////」
愁一は顔を隠しながら言った。