ガンダム00 パラレル長編
□ミキシング・ディスティニー 第七話
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ミキシング・ディスティニー 第七話
ホーマー・カタギリ司令への、顔出しは終わった。
宛がわれた部屋で、クロイツは一息つき・・・。
隣に座る・・・ニールの方に視線を向ける。
翡翠色の瞳は虚ろで、・・・見ていて、痛々しい。
「・・・はい。」
携帯端末が、突然鳴り出す。
慌ててクロイツは、通話ボタンを押した。
ニールの視線がゆっくり、クロイツに向けられる。
真剣そのものの顔でいるクロイツは、通話を切ると、苦笑した。
「会議が入ったから、行ってくる。」
「分かった。」
「誰が来ても、開けなくて良いから。」
「・・・あのな。」
お前は保護者かよ、と言いかけた。
しかしニールは口を閉ざし・・・曖昧に笑う。
怪訝そうな瞳が、ニールを射抜くように見つめた。
その瞳から逃げるように、データに目を向ける。
程なくしてクロイツは部屋から出て行き、ニールは一人きりになった。
「・・・はぁ。」
軍に入ったばかりの彼が、中佐の階級を貰ったことには、流石に驚いた。
クロイツは当然、とでも言う顔ぶりであった。
それが、どうも気になってしかたない。
「(・・・裏で何か、手を回していたのか?)」
考えられないことはないが・・・。
『お考えの所悪いけど、オレの声は聞こえるか?』