捧げ物置き場

□王様だ〜れだ?
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王様だ〜れだ?



始まりは、いつにもまして唐突だった。


「王様ゲームをしないか?」


この言葉が、全ての始まり。


その日は本当に、偶然が重なっていた。

その場には
十代、遊星、アキ、龍亞、龍可、ジャック、そして輝希がいた。
(ちなみにジャックは招いていない。不法侵入だ。)


「何を突然・・・。」
「暇だから。」


輝希の手には、すでに割り箸が人数分(ジャック分込み)握られている。
十代は非難めいているが、断る言葉は出てこない。


断れないのだ。


遊星は王様ゲームを知らないのか、興味があるらしい。
ジャック達は、知識はあるようなのだが、
したことが無いため、やはり興味があるようだ。

十代が惚けている間に、輝希は勝手にルールの説明をしてしまう。


「楽しそうだね〜・・・オレ、やりたいなぁ!」
「遊星、駄目かな?」


双子の笑顔に、遊星が断れるわけなく、頷く。


「私も・・・いいかしら?」
「勿論、数が多い方が面白いからね。」
「オレも参加して「別にジャックに声かけてない。」


ジャックをはね除けるような言葉をかけつつ、
輝希は割り箸を握り・・・十代を見る。


「やるだろう?」
「・・・・・・。」


駄目だ、断れない。
空気からして、無理だ。


「・・・分かった。」


かくして、王様ゲームが始まった。


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