物語
□約束
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『約束よ。昌浩、また逢いましょう。私またを見つけてね』
目覚めたときに聞こえた声が今度は、はっきり聞こえた。
それは、目の前にいる彼女の声だった。
「藤原さん?」
「なぁに?昌浩」
ああ。俺はこの声を、この笑顔を、知っている。
「ごめんね」
忘れてて本当にごめんね。
「思い出したよ」
目の前にいるのは、俺が生涯をかけて護ると誓った少女。
「待たせてしまったね、彰子」
名前を読んでやれば華のような笑顔が返ってくる。
もう二度と忘れはしない。絶対に彰子を護るよ。
End.