物語

□ふとした時
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場所は変わって市。

何時もと違う姿に、何時もと違う衣装を身に纏う、男女が市を歩いて居る。

男の方は、普段なら青く長い髪を首の辺りでくくっているが、今は黒く首の辺りまでと短い。この時代成人男性の必須アイテムの烏帽子などは付けていない。

女の方は、銀色の癖のない長い髪だが、今は若干色素の薄い髪をしている。

いくら人の姿をとっていると言っても、元は神将。
人外の美しさを持っている訳で。その姿はどうしても人目を引く。

「青龍、何だか凄い見られていませんか?」
「知らん。で何を買うんだ?」

普段人間に見られる事が無いだけに、気になったのだが、青龍の問いに本来の用事を思い出す。

「あっ、墨と紙をとの事です」
「金は持っているのか?」
「はい。これで足りるだろと頂きました」

あの戯け天后に金を渡して起きながら、何故俺にも金を渡したのだ?

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