図書
□決意と想い
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背後から回された手が紅蓮の口を塞いだ。
「で、彰子嬢には連絡したのか?」
「あっまだ!」
パタパタと居間を出ていく。多分彰子に電話をしに行ったのだろう。
それを見送った勾陣は手を紅蓮の口から退けた。
「勾、どういう事だ?」
「私の予定より遊園地のが面白そうだと思っただけだ」
にっこりと笑う顔はとても綺麗だった。
◇ ◇ ◇
金曜、快晴。午前9時。
「昌浩、お待たせ」
彰子は遊園地ということを考えてか、かなりの軽装だ。
「大丈夫だよ。まだ時間前だし」
彰子とは遊園地の入口で待ち合わせていたためすぐに入場した。
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