図書

□夢
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「裂破!」

「オンアビラウンキャン、シャラクタン!」

「砕破!」

だが、的が小さいためなかなか当たらない。
というか数が多いため当たっても減らない。

「ぐれんっ!」

足元からねずみが這い上がってくる。

「嫌ー…」

ねずみに埋め尽くされた昌浩の声は聞こえなくなった。




「うー……」

昌浩の上では、昨夜久方ぶりに上がり込んできた雑鬼達が雑魚寝を決め込んでいた。


昌浩が見ている悪夢はねずみに押し潰される夢。

現実は雑鬼に押し潰される昌浩。


果たしてどちらが幸せなのか。

それは誰にも分からない。

End.
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