物語

□ふとした時
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それは晴明の一言が始まりだった。

「天后や、ちとお使いに行っては来れんか?」
「お使いですか?」
「あれは物忌じゃから外には出れんし」

昌浩、の変わり。

「お前を一人で行かせるのはちと危険か」

晴明の言葉に反応するかの様に一人の神将が顕現した。その気配に顔が一瞬綻ぶ。

「おお、良いところに来た。青龍よ、今から天后にお使いに行ってもらうのだが一人だと危ないだろう?だから誰かに付いて行ってもらおうと思っとったんじゃ」

そしてトドメと言わんばかりに、笑顔でこう言った。

「宵藍、天后と二人でお使いに行って来い」

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