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□殺伐の地
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月華の国と日華の国。
決して相容れない両者の国。
神殿の最奥の部屋に複数の神官とそれらを見下ろす様に座っている王。
「王よ、いよいよ後3日ですぞ」
月華の王には先代からの悲願がある。
だかそれは日華の国にもいえる事。
「我らが負けるとでも思っているのか?」
「いいえ。ただ、楽しみなのです。3日後が」
神官は口におぞましい笑みを浮かべた。
月華と日華が交わるのは満月の夜。
「3日後の戦にはアレは使えるか?」
「もちろんです。既に準備に入っております」
「楽しみにしているぞ」
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