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□変わりゆく感情
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昌浩と物の怪が連れだって帰ってくるのを、安倍邸の屋根に腰を下ろしいた太陰が見ていた。

物の怪の時の騰蛇は、あんまり怖くないのよね。

「あれ、太陰何やってんの?」

屋敷の敷地に入ってきた昌浩が、下から屋根を見上げて目を丸くしている。物の怪も一度視線を向けてきたが、太陰のことを慮ったのかすぐに顔をあらぬ方に向けた。

「…空を見てたの!」

若干間があったのは、ここにいるのはたんなる気まぐれで、昌浩の問に答えれる答えを持っていなかったからだ。

「そっか。風邪引かないようにね」

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