図書
□押された烙印
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もしも平成の世で十二神将&じい様が生まれ変わりの昌浩に気付かなかったら。
◇ ◇ ◇
暗い部屋に居た昌浩は窓から覗く月を見ていた。
昌浩は何も変わってはいない。
それでもこの世に生まれた時に「この子は違う」と祖父に烙印を押されてしまった。
その理由は一つ。十二神将騰蛇を見て泣いたから。
ただ、それだけ。
なのにその烙印が昌浩に重く乗しかかる。
十二神将達が昌浩を見る目は他人に向けるそれ。
誰も昌浩を見ようとしない。
「もう、馴れたつもりなのに…な」
呟きを訊くのは小さな雑鬼達。
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