図書
□湯煙の中で
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晴明にたまには息抜きにどうだと言われて紅蓮と勾陣は温泉に来ていた。
晴明が探した宿だけに風情が溢れている。
「綺麗だな」
「ああ」
女将に案内されて通された部屋は一つ。
「同じ部屋なのか?」
「今さら気にする事じゃないだろ」
見上げてくる勾陣の言い分をさらっと流して、荷物を置き寛ぎ始める。
「お夕飯はいつに致しますか?」
「どうする?騰蛇」
「風呂の後で良いんじゃないか?」
「そうだな」
「ではその様に」
女将が下がった後、部屋に置いてあった浴衣を持って温泉に向かった。
「じゃあ出たらココで」
「ああ」
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