図書
□鈍感彼女
1ページ/3ページ
たまには素直なのも見たい。
そう思ったのが原因か?
ある朝、目を覚ました騰蛇はその瞬間固まった。
「……勾?」
自分の隣ですやすやと寝息をたてている彼女がそこにいた。
自分が寝る前には居なかった。
という事は、夜中にやって来たということか?
彼女が来たことに気づけなかった自分を恨みつつ、起こさない様に台所へ向かった。
朝食の用意が出来上がった頃、彼女が居間に現れた。
「おはよう。勾」
「ああ、おはよう」
まだ眠たそうに目を擦っている。
「なぁ、勾。なんで俺の部屋に居たんだ?」
.