図書
□バツゲーム
1ページ/3ページ
休日の朝。
いつもいつも負けていられない紅蓮はちょっとしたゲームを思い付いた。
「なぁ勾、ゲームしないか?」
「ゲーム?突然だな」
読んでいた本から目を上げて見た紅蓮は、笑っていた。
「あぁ。俺が勝ったらバツゲームな?」
「…それが目的か」
まあ、ノってやるか。
「じゃあやるか」
「よっしゃー!」
神が降りた。
何たって紅蓮が勝ったのだから。
「…たかがテレビゲームて負けた」
本当に悔しそうに顔を歪める。
「バツゲームって何だ」
ちょっと嫌そうに訊いてくる声音は固い。
.