書物
□無防備な彼女
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「昌浩!今日お家に泊まっても良いかしら?」
それは学校で突然言われた。
「えっ?」
「今日家にお父様のお客様が見えるのよ…」
「ああ、なるほど」
彰子はそういう場が苦手なのだ。
だからよく昌浩の家に逃げてくるのだ。
最近はそんな事が無く昌浩自身忘れていた。
「良いよ。おいで彰子」
◇ ◇ ◇
「ただいまー」
「お邪魔します」
まずリビングに行き夕食の準備をしているであろう紅蓮に声を掛ける。
「紅蓮ー!」
「ん?どうした?」
「夕食一人前追加!」
「何でだ?」
「お邪魔してます」
ペコリと頭を下げる。