書物
□休日?
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本来、安倍家には居ないはずの子供がいた。
「おかえり!」
「子供?」
したたらずな声で帰って来た紅蓮と勾陣を向かえたのは3歳位の男の子だった。
「勾…。家を間違えたか?」
「いや、合っているはずだ」
困惑ぎみの二人の前に晴明が現れた。
「おや二人共帰っていたのか」
「晴明。この子供は誰だ?」
「この子は伽廉(かれん)と言ってな、暫く預かる事になったんじゃよ」
「おねーちゃん。あそぼ!」
勾陣の手を引っ張り、家に上げようとする。
「ああ。良いぞ」
やったー!と勾陣と共にリビングに向かう。
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