kissよりも言葉をください

□六話
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「おい。」



ビク



『はい・・・。』



日番谷に名を呼ばれて・・恐る恐る顔を上げる恋。



「どうして、もっと早く言わなかった。」






そういって怒る日番谷。



『でも・・』



ギュ



『・・!?』



恋は日番谷に抱きしめられて突然すぎてただ唖然としてる事しかできない。



『どう・・して?』



「馬鹿が。」



ビク!!



『ご・・ごめんなさい。』



「何で言わなかった。」



そういって優しく問いかける日番谷。



恋は答える・・・。



『だって・・・だって・・きっとしちゃったら、きら・・・嫌われちゃうって・・思・・って・・・。』



「馬鹿・・嫌いになるわけないだろう。」



『だって・・でも・・あたし・・知られるのが・・・・怖かった・・・怖かったんだよ。



もし、軽蔑〔けいべつ〕されたらどうしようとか・・・・気まずくなったらどうしようとか・・・話せなくなったらどうしようって。



そればっかりが、頭によぎって。



怖くていえなかった。』



「馬鹿だな・・・。
本当お前は馬鹿だよ。



軽蔑〔けいべつ〕するわけないじゃん。嫌いにならないから。気まずくなんてならねェよ。



話せなくなるわけないじゃん。」



『でも・・』



そういいかけたとき日番谷は恋の鼻をつまんだ。



『いひゃ・・・いひゃい・・。』



「バーカんなくだらねェ事考えてんじゃねェよ。



たく・・・そんなんで俺がお前を冷たい目で見ると思ってんのか?



ん?どうなんだ?」



そういって恋の名前を呼び、問いかける日番谷



「俺がそんな奴に見えるか?」



恋はと言う。



なんとも素直に言い過ぎて



『あのね・・あの・・・・。
正直に言うと・・・・見える・・よ?』



・・・ブチ



とうとう日番谷を怒らせちゃった。



『ふぇ・・いたい・・いひゃい・・・。



ぷは・・・。



はぁはぁはぁはぁ・・し・・死ぬかと思った。』



「バカヤロウいくらなんでも死なせはしねェよ。」



『うぅ。』



そういって頬を膨らまし起こっているしぐさをする。



でも日番谷にはそんなしぐさも可愛く見えて。


仕方がなかった。
 

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